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夢をメモするからユメモ。秩序も筋道もないユメモ。
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ゆき
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性別:
女性
自己紹介:
夢をメモする習慣があると脳が活性化するというのは本当だろうか。

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付き合っている人がいた。
彼が、家に泊まりにきた。
夜になると彼は家を出た。
帰りが遅いので、心配して迎えに行った。
やっと見つけて二人で帰った。
0時近くになっていた。
帰宅すると、父に叱られた。
「こんな時間に一人でゆきを外にいさせて、もしものことがあってからじゃ遅いんだ」
かなり怒っていて、彼は正座をして小さくなっていた。

別の日に、デートをすることになった。
恐竜博を見に行く予定だった。
場所は東京だ。
しかし待ち合わせの時間になっても、彼は来ない。
彼のいる建物まで迎えに行くことにした。
確か7階だったと思いながら、エレベーターに乗った。
広めのエレベーターには、何人かの人がいた。
中の一人から注意されて、私は慌てて7階のボタンを押した。
ボタンを押さないと扉も閉まらないし、動かないのだと思った。
しかし、エレベーターが動き出したら、もっと怒られた。
このエレベーターは古く、きちんと機能していないのだということだった。
エレベーターは何かの観測のために使われており、小さなレーダーがついていた。
それを二人くらいの人が見て、
「また活動が始まったな」
とか言うのが聞こえた。
文句を言われながら、何とか無事に7階についたので、謝って降りた。

彼の部屋まで行ったが、彼には会えなかった。
仕方なくまたエレベーターに乗った。
今度は誰もいなかったが、エレベーターが古いのだということを思い出して、怖くなった。
しゃがみ込んでビクビクしていると、無事に1階についた。

それから彼の友達に会った。
彼と約束をしているのに、会えないのだと言うと、
「アイツ他の女といるよ」
と言われた。
私は、信じようとしなかった。
「じゃあ勝手にすれば。このまま付き合って後で泣いても知らない」
と、呆れたような、諦めたような感じで言われたので、私はそれが本当のことなのだとわかった。
私の家に泊まったあの夜も、その女と会うために外へ出ていたのだ。
「やだあ…」
と言って、泣きそうになっていると、
「もう帰れ」
と、友人が言った。
「でも恐竜博が…」
と、私は言った。
彼と行くはずだった恐竜博に、せめて最後に行きたかった。
しかしいくら待っても彼は来ないと知っている友人が、
「しょうがねえなぁ、じゃあ俺が一緒に行ってやるよ」
と言った。
新幹線の時間が迫っていたので、急いで行った。

恐竜博は、終わり間近になっていたが、滑り込んだ。
受付でチケットを出そうとしたが、焦るあまり見つからない。
見かねた友人が、
「もう新しいチケット買えっ」
と言ったので、そうすることにした。
しかし今度は財布からお金を出すのに手間取った。
友人が、
「もういい、しまえ」
と言って、私の分のお金も出してくれた。
お礼を言って、恐竜博の会場へ入った。
後で忘れずにお金を返さなくては、と思った。
時間がないので、順路を歩いただけ、といった感じで、ほとんど見られなかった。
場内は暗く、展示物が何も見えない。
多分近づけば見える仕組みなのだと思ったが、時間がなかった。
何か青い光だけを見て、黒い会場を後にした。
正直恐竜は重要ではなく、例え一人でも、彼と約束した場所へ行くことに意味があったので、私はそれで充分だった。
それを最後の思い出にして、彼と別れようと思った。

駅へ向かうための横断歩道で信号待ちをしていると、そこへ設置された大きな時計が16時57分を指した。
新幹線の発車時刻だ。
「あ、もう間に合わない」
と私が言うと、
「わからないよ」
と友人が言った。
気持ちは嬉しいが、間に合わないものは間に合わない。
私は諦めて、
「次のにしよう。確か5時半くらいのあったよね?」
と言った。
友人も地元が同じなので、帰宅の方向は一緒だ。
友人は少し古い時刻表を取り出して、調べた。
しかし16時57分の新幹線すら載っていない。
私は、
「じゃーん。最新時刻表」
と言って、最近駅でもらったばかりの時刻表を出した。

そして17時半の新幹線に乗ることにして、信号の変わった横断歩道を、少しゆっくりと歩き出した。
友人の手が、私の手に触れたので、私は慌てて引っ込めた。
「ケジメはケジメだもんな」
と、友人は苦笑した。
一応まだ、私は彼と付き合っていることになっているのだ。
二股をかけられてはいるが。

横断歩道の真ん中くらいで、建物の窓から子供が顔を出して私を呼んだ。
「お姉ちゃん、悪い奴やっつけるんでしょ?」
それはあのエレベーターのあった建物で、子供は私が最初に乗った時、エレベーターの中にいたうちの一人のようだった。
悪い奴、という言葉に苦笑しながら、
「うん、そうだよ」
と答えた。
悪い奴、というのは二股をかけた彼のことだ。

しかし内心、少し自信がないという気持ちもあった。
彼に泣きつかれたら、許してしまうかもしれない。
泣いてみせるのは私の決意を揺るがすためで、彼が二股をやめる気がないのはわかっているのに。
それはその時考えることにして、ほんの少しの時間を潰すために友人と駅構内をぶらついた。
時々、私も彼といた時の癖で、隣を歩く友人の手を握ろうとしてしまう。
そして慌てて引っ込める、ということがお互い何度かあった。
あと20分ほど、という頃、私は喫茶店のようなケーキ屋のような店を見つけ、
「ケーキ食べる?」
と友人に尋ねた。
友人は笑って、
「俺はいいよ」
と言った。
私なら20分しかないのに喫茶店に入ろうとは思わない。
しかし彼なら入ろうとするだろうと思って、私は友人を誘った。
ケーキは、よく彼と一緒に食べていた。
特別食べたいわけでもなかったが、時間が潰せると思っただけだった。
彼とよく、そうしていたからだ。
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