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夢をメモするからユメモ。秩序も筋道もないユメモ。
プロフィール
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ゆき
HP:
性別:
女性
自己紹介:
夢をメモする習慣があると脳が活性化するというのは本当だろうか。

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浜崎あ○みがお金に困って彼氏に頼ってきた。
知り合いなのだ。
最近収入は少ないのに、だだっ広い家だけはあって、維持が大変らしく、引っ越すことになったという。
アユの所属事務所は、別の急成長した大手に、吸収されようとしているとのことだった。
彼氏が新聞の切り抜きを見せてくれて、社長と思われる人が、
「今後は吸収合併を視野に入れていきたいと思う」
とコメントし、対してアユの事務所は、
「そのような予定はない」
とコメントしていた。
しかし記事の様子から、吸収されるのも時間の問題だと思った。

「部屋ってどのくらいの広さなの?」
と、彼氏に尋ねたら、
「知らねえ」
と返ってきた。
「貯金ないのかな?」
と言ったら、
「ほとんどないらしいよ」
と、呆れたように言った。
「大体アイツはバカなんだよ。コンサートの途中で変装して客席に下りてきて『来ちゃった』とか言ってんの」
帽子を被ってサングラスをかけたアユが浮かんだ。
周りのお客さんが驚いて騒ぐ様子も浮かんだ。
「俺が最前列で見てたからさあ…」
と、彼氏は言った。
バカだ、と私も思った。
ちなみに彼氏はファンだから最前列にいたのではなく、知り合いだからコンサートへ足を運んだだけだ。

「お金どのくらいいるの?」
と尋ねると、敷金と礼金がどうの、という話をされた。
額は、私が手伝えないほどではなかった。
「貯金はいくらなの?」
とまた尋ねると、
「200万くらいしかないって言ってた」
その200万で払えよ、と思った。
大体収入が減ったなら、生活水準を落としてそれなりにするのが普通だ。
なのにアユは、200万しか貯金がなくなるまで、贅沢を続けたのだ。
バカだ。
それでも彼氏が困っているので、私は、
「お金一緒に出してあげる」
と言った。
彼氏は申し訳なさそうだった。
しかしもう手元には、お金の引き落としの用紙を持っていて、
「ここに判子押してもらうから」
と言った。
いくつか欄があり、そこへ私たちは記入しなければならないようだった。
用紙にはアユの証明写真が貼ってあった。

アユの家はどのようなのかと、妹と一緒に見てみた。
無駄に広かった。
一人でこんな広さを何に使うのだろう、と思った。
庭も広いが、手入れをされている様子はない。
茶色い土の部分が多い印象を受けた。他には雑草などが少し生えていた。
庭には、柴らしい犬が2匹いた。
しかしあまり明るい顔をしておらず、柴らしいキリっとした表情もしていなかった。
放し飼いにされて、ほとんど世話されていないのだろうと思った。
犬には満足なハウスもなく、ハウスの代わりになっているのは、机の引き出しだった。
ただの箱のようなそれに、犬は慣れた様子で入っていた。
しかし私には、入りにくそうに見えた。
そんな入りにくい箱に慣れてしまっている犬が、可哀想だった。
「可哀想だね」
と私が言うと、妹も同じように感じたのか、あまり良くない表情をして、黙っていた。

本当にバカだと思った。
人に頼るほどお金に困る前に、さっさとこの無駄に広い家を手放せばよかったのである。
それをきっと、売れてかなり収入があった時の感覚のまま過ごし続け、いつかまたそういう波が来るはずだと、自分を過信し、根拠もなく思い込んでいたのだ。
犬たちも、気まぐれに買って、そのまま放っているのだろう。
エサも満足に与えているかどうかわからない。
犬たちは、痩せているように見えた。
バカという言葉では表しきれないバカだと思った。
一度売れた芸能人は常識をなくすのだと思った。
私は彼女を軽蔑した。
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